Transpector MPS

Transpector MPSは、これまでに実証されたTranspector ブランドRGAの確かな性能をベースとし、一般的な真空アプリケーション用に設計されています。Transpector MPSの質量範囲は100または200amuであり、標準レベルの性能を備えています。検出器は標準のファラデーカップ、またはより低濃度のガス検出能力を必要とするアプリケーションに電子増倍管をオプションで装備できます。

特長

お客様からのさまざまなフィードバックと徹底した市場分析に基づき、Transpector MPSで使用されるイオンソースの設計を一新しました。新しいイオンソースは、アノード、カソード、反射電極のアセンブリに2つのフィラメントを内蔵しています。このデュアルフィラメント設計により、バックアップ用のフィラメントが予期せぬシステムダウンを防ぎ、RGAの長
期稼働を可能にしています。Transpector MPSは、一般的な真空アプリケーション用にイットリアコートイリジウムフィラメントを備えています。Transpector MPSのフィラメントキットは、アノードと反射電極が一体となっているため、本キットの交換は機能的に従来型RGAのイオンソース全体を交換することに相当します。このコスト削減効果により、ランニングコストが大幅に軽減されます。

新設計のセンサには、電子増倍管(EM)を現場で交換可能というメリットもあります。通常の定期メンテナンスの際に、EMを現場で素早く交換可能です。さらにファラデーカップ(FC)の高感度化、およびゲインの向上による寿命の長期化を図るため、新たな増幅器も開発されました。

Transpector MPSは、RGAとコンピュータ間の標準通信手段としてイーサネットを使用します。使用するセンサが1台の場合は、センサを既存のネットワークに接続、または直接コンピュータのイーサネットポートに接続できます。複数台のセンサを使用する場合は、既存のネットワーク、またはオプションのルータあるいはイーサネットスイッチを利用することで複数台のセンサの同時使用が可能になります。

またTranspector MPSは、操作を容易にするためにFabGuard Explorerで使用できるよう設計されています。加えて、ネットワークに接続されたあらゆる端末から専用ソフトウェアを使用せずにTranspector MPSを操作できるよう、オンボードのウェブサーバを備えています。このウェブサーバは、標準的なデータを表示させる単純なプログラムではありません。このウェブサーバを使用することで、手動操作によるあらゆるデータ表示に加え、リークチェックやセンサの調整など標準的なメンテナンス機能も利用可能となります。
 

SPECIFICATION