Transpector XPR3+

Transpector XPR3+は、四重極をベースとした最先端技術を持ったインプロセスモニタです。過去の弊社システムの経験を基に設計されており、極めて高い即手感度と精度、および柔軟性で、PVDプロセスを監視することができます。一連の技術革新により、そのコンパクトな外見にもかかわらず2.6Paから高真空まで、広い範囲で使用することができます。大型で複雑な差動排気装置を必要としません。

特長

イオンソースの再設計により汚染物質の影響を抑え、寿命の延長とクリアーな信号の提供を実現。

PVDプロセス圧で動作する新設計のEM(2次電子増倍管)により、迅速でクリーンなデータ収集が可能になるとともに、FCからEMへの変更が不要になったためデータ変換も容易。

新に延長された新四重極により低質量範囲でのフィルタ性能とアバンダンス感度が改善され、水素検知感度も向上。

インフィコン特許のデュアルイオンソースは、汚染物質の影響を最小にするために改良が加えられました。これによってイオンソースの長寿命化が実現しました(当社比)。このデュアルイオンソースから供給されるイオン流の1つは、分圧測定のために四重極フィルタへ供給され、もう1つのイオン流は全圧のコレクターに送られます。これにより、イオンゲージよりも高い精度で連続的に全圧を測定することができます。この革新的な改善によって高圧域での感度損失が改善され、0.1 Pa単位での測定精度が実現されています。従来のシングルイオンソースセンサーは応答が非直線的で、高圧域で精度が低下するという問題がありましたが、2つのイオンソース間の相互作用によってこの問題も解決されています。新しいイオンソース構造により、トランスペクターXPR3は、よりクリアーな(S/N比)信号を実現しました。

新しいインフィコンの2次電子倍増管(EM)は、1.3Pa(10mTorr)までのすべての範囲のリニアリティを再現します。これによって、高圧域での測定にファラデーカップ(FC)を使用する必要がなくなり、またEMモードとFCモードの切り替えがないため、プロセスモニタからインターウェハーモニタへの移行(またはその逆)も非常にスムーズで、データ変換も容易です。さらに、プロセスおよびポンプダウン全体を通じてEMによる測定が可能なことにより、比較的短い滞留時間でもクリアーな信号を得ることができます。
質量範囲 1-100amu
分解能 <1 @ 10%
質量4,20,28,40で測定
質量フィルタータイプ 四重極
検出器タイプ Off-axis FC 及び EM
最大動作圧 2.6 Pa
リニア動作は 1.3 Pa
感度        FC @ 40eV/200μA ≧ 3E-9 amps/Pa
感度        EM @ 40eV/200μA ≧ 3E-5 amps/Pa
最小検出分圧    FC @ 40eV/200μA 1.3E-7 Pa
最小検出分圧    EM @ 40eV/200μA 8E-10 Pa
最小検出 10 ppm
最大動作温度 150℃
最大焼出温度 200℃(SCU取外)